第二次AIブーム

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第二次AIブーム

1980年代後半に訪れた第二次AIブームでは、エキスパートシステムにより問題を解く人工知能が台頭しました。
エキスパートシステムは、専門家の知識をそのまま人工知能に移植することによりさまざまな問題を解決するというアイデアでした。
エキスパートシステムによるAIとしてよく知られているものに、抗生物質を処方するAIであるMYCINや、有機化合物の特定を行うDENDRALなどがあげられます。
しかし専門家の知識の定式化は難しく、複雑な問題が解けるようにはなりませんでした。
エキスパートシステムは、知識ベースと推論エンジンからなります。
知識ベースとは「もし・・・ならば・・・」という規則による知識の集まりであり、推論エンジンとは、知識ベースを用いて推論を行うプログラムのことです。

Mycin

Mycin(マイシン)は、スタンフォード大学で1970年代初めに5、6年の歳月をかけて開発されたエキスパートシステムである。Lispで書かれ、ブルース・ブキャナンとエドワード・ショートリッフェが開発した。Dendralから派生したものだが、かなり修正されている。システムは伝染性の血液疾患を診断し、抗生物質を推奨するようにデザインされていて、患者の体重のために供与量を調節する。Mycinの名称の由来は、抗生物質の多くはサフィックス「-mycin」がつくからである。

DENDRAL

Dendralは1960年代の人工知能プロジェクトである。未知の有機化合物を質量分析法で分析し、有機化学の知識を使って特定する。スタンフォード大学で、エドワード・ファイゲンバウム、Bruce Buchanan、ジョシュア・レーダーバーグ、Carl Djerassi が開発した。プロジェクトは1965年に開始された。

ソフトウェアとしてのDendralは、化学者が行うような判断と問題解決の過程を自動化したものであるため、世界初のエキスパートシステムと言われている[1]。2つのプログラム Heuristic Dendral と Meta-Dendral から構成されている[3]。LISPで書かれている。
Dendral から派生したシステムとして、Mycin、MOLGEN、MACSYMA、PROSPECTOR、XCON、STEAMER などがある。
Dendral という名称は “Dendritic Algorithm”(樹枝状アルゴリズム)に由来するかばん語である。

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