2026年1月も下旬に入り、生成AIの進化は「チャットボット」から「自律エージェント」へと急速にシフトしています。本日は、昨日(1月23日)発表された科学分野での大きなブレイクスルーを中心に、今週の注目ニュースをまとめてお届けします。
1. 【科学】生成AIが創薬プロセスを劇的に短縮(1月23日発表)
フロリダ大学とニューヨーク大学の研究チームは、新しい生成AI技術によって創薬や新素材開発のスピードを約10倍に加速させる手法を発表しました。
これまで数年単位の試行錯誤が必要だった分子設計のプロセスを、精度や化学的リアリティを犠牲にすることなく数分レベルに短縮できる可能性があります。2026年は、AIが「会話」だけでなく「科学的発見」のエンジンとして本格稼働する年になりそうです。
2. 【規制・ガバナンス】シンガポールが「エージェント型AI」の統治フレームワークを発表(1月22日)
世界経済フォーラム(ダボス会議)に合わせて、シンガポール情報通信メディア開発庁(IMDA)は、「エージェント型AI(Agentic AI)」のためのモデルAIガバナンスフレームワークを発表しました。
従来のAIと異なり、人の介入なしに自律的にタスクを遂行する「エージェント型AI」は、ビジネス効率を飛躍させる一方で新たなリスクも孕んでいます。このフレームワークは、世界に先駆けてその安全な運用の指針を示すものであり、各国の規制策定にも影響を与えそうです。
3. 【国内動向】日本企業のAI活用が加速
今週は日本国内でも大きな動きが続いています。
* 楽天「Rakuten AI 3.0」の衝撃(1月17日)
楽天は約7000億パラメータ規模の日本語特化型LLM「Rakuten AI 3.0」を発表しました。ECや金融など楽天経済圏のデータを学習したこのモデルは、日本語の文脈理解において圧倒的な性能を示しており、国内AI開発の競争力を象徴する存在となっています。
* ぐるなび「UMAME!」正式ローンチ(1月20日)
ぐるなびは、AIエージェントがユーザーの気分や潜在的な好みを解析して飲食店を提案する新アプリ「UMAME!」を正式リリースしました。単なる検索ではなく、AIとの対話を通じて「自分だけの一軒」が見つかる体験は、コンシューマー向けAIエージェントの好例です。
* ELYZAの画像生成応用LLM(1月16日)
ELYZAは、画像生成に使われる拡散モデル(Diffusion Model)の技術を言語処理に応用した「ELYZA-LLM-Diffusion」を発表。電力効率と日本語生成の質を両立させる新たなアプローチとして注目されています。
4. 【ハードウェア・インフラ】NVIDIAとテスラが牽引する「フィジカルAI」
2026年のもう一つのキーワードは、現実世界で動く**「フィジカルAI」**です。
* NVIDIA「Vera Rubin」量産へ
NVIDIAは次世代AIチップ「Vera Rubin」プラットフォームの量産開始を発表。Blackwellアーキテクチャの最大5倍の性能を持つとされ、推論コストの劇的な低下が期待されます。
* テスラのAIスーパーコンピュータ
イーロン・マスク氏は、次世代チップ「AI5」の設計完了とスーパーコンピュータ「Dojo3」プロジェクトの再始動を明かしており、自動運転やロボティクス分野での競争が激化しています。
編集後記:2026年のトレンドは「実行」へ
今週のニュースを俯瞰すると、AIが単なる「生成(コンテンツ作り)」から、創薬や店舗予約、企業ガバナンスといった「実行(アクション)」のフェーズへ完全に移行していることがわかります。特に「エージェント型AI」と「フィジカルAI」は、今年1年の主要な投資テーマとなりそうです。
週末も最新動向をウォッチしていきます。
【2026年1月24日】今日の生成AIニュースまとめ:創薬プロセスの革命的加速と「エージェント型AI」の時代へ
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