情報確認日:2026年9月12日
「ChatGPTを使っているけれど、質問や文章の修正だけで終わっている」。そんな方は、依頼の仕方を少し変えてみてください。
たとえば、会議メモを渡して提案資料まで作る。複数の情報源を調べて比較レポートにまとめる。毎朝必要な情報を定期的に整理する。現在のChatGPTには、こうした仕事を進めるための機能が用意されています。
この記事では、初心者や忙しい会社員に向けて、基本操作から最新の活用方法まで紹介します。依頼文の例は、自分の仕事や目的に合わせて書き換えて使えます。
※利用できる機能は、契約プラン、端末、地域、段階的な提供状況、組織の設定によって異なります。以下では、共通する考え方と、Workなど対応環境で使える機能を分けて説明します。OpenAI公式:Use ChatGPT
1.まず知っておきたい「Chat・Work・Codex」の違い
最新の公式ガイドでは、目的に応じてChat、ChatGPT Work、Codexを使い分ける方法が案内されています。 使い方 向いている目的 依頼の例 Chat 質問、相談、アイデア出し、文章の下書き 「この文章を読みやすくして」 ChatGPT Work 調査や分析を進め、確認できる成果物を作る 「この資料から会議用スライドを作って」 Codex プログラムの開発、修正、テスト 「このコードの不具合を修正して」
まずはChatで考えを整理し、資料やファイルに仕上げたい段階でWorkを使う、と考えると迷いにくくなります。Workが表示される環境では、切り替えメニューで有効にし、完成させたいものを伝えます。OpenAI公式:使い方の選択
たとえば、最初に「営業会議で何を報告すべきか相談したい」と話し、その後に「決まった構成で5枚のスライドを作って」と依頼する流れです。
2026年9月時点の新しい動き
公式の更新情報では、8月31日〜9月4日の項目で、ChatGPT WorkとCodex向けのGPT-6 Astraが紹介されています。利用可能になったアカウントでは、モデル選択欄から選べます。また、9月7日〜11日の更新では、デスクトップのPets操作パネルから会話を始める機能や、Windowsのアプリ画面を共有するAppshotsが紹介されています。
これらは提供条件があるため、自分の画面で利用できるか確認しましょう。OpenAI公式:What’s new
2.最初の依頼には「目的・材料・条件・形式」を入れる
難しい専門用語を使う必要はありません。仕事を同僚に頼むときのように、何をしてほしいかを具体的に伝えます。
この記事でおすすめする依頼の型は、次の4点です。
- 目的: 何のために使うのか。
- 材料: どの文章、ファイル、情報を使うのか。
- 条件: 誰向けか、長さや注意点は何か。
- 形式: メール、表、記事、スライドなど、何に仕上げるのか。
たとえば、商談後のメールなら次のように頼めます。目的:初回の商談後に、お礼と次回の案内を送りたい。 材料:以下の商談メモを使ってください。 条件:住宅購入を検討中のお客様向け。丁寧で、押し売りに感じない文章。 形式:件名と本文。本文は300字程度。 未確定の日時や金額は補わず、[要確認]と書いてください。 商談メモ:ここに貼り付ける
出力を読んで、硬すぎるなら「もう少し親しみやすく」、長いなら「要点を残して半分に」と修正します。最初から完璧な依頼文を作ろうとせず、結果を見ながら調整しましょう。
3.最新情報は「検索して、出典も示して」と頼む
最近のニュースや製品情報を調べるときは、ウェブ検索を明示します。ChatGPTにはウェブ検索機能があり、Workの対応環境ではDeep researchを使って複数の情報源を調査し、レポートにまとめる方法も案内されています。OpenAI公式:Web search
すぐに概要を知りたい場合は、次の依頼が使えます。直近7日間の生成AIに関する主な発表をウェブ検索してください。 企業の公式発表を優先し、重要なものを5件に絞ってください。 各項目に、発表日・概要・会社員への影響・出典リンクを付けてください。
詳しい比較が必要なら、調査範囲まで指定します。Deep researchで、法人向けのオンライン研修サービスを比較してください。 対象は日本語で受講できるサービスです。 料金、学習内容、受講管理、導入条件を比較表にしてください。 公開情報で確認できない項目は「未確認」としてください。
デスクトップ版の公式手順では、WorkでPluginsを開き、Deep researchを選択して、必要に応じてインストールまたは有効化します。その後、調べる問い、範囲、必要な成果物を伝えます。OpenAI公式:Deep researchの利用手順
記事に引用するときは、出典ページも開きましょう。公開日と出来事の発生日、対象の国やプランまで確認すると、情報の取り違えを減らせます。
4.ファイルは「要約の先」まで依頼する
Workでは、元の資料を渡し、文書、プレゼンテーション、表計算ファイル、PDFを作成・修正できます。必要なファイル形式、構成、確認してほしい点を伝えることが公式ガイドでも勧められています。OpenAI公式:Work with files
たとえば、売上データなら、単なる要約よりも次のように依頼すると使い道が明確になります。添付した売上データから、月別売上と前月比を集計してください。 変化が大きい商品を3つ挙げ、確認すべき点を説明してください。 データから分かる事実と、原因についての仮説を分けてください。 集計表とグラフを含むExcelファイルを作成してください。
会議メモなら、資料化まで頼めます。添付した会議メモを、上司向けの5枚のPowerPointにしてください。 構成は「目的・現状・課題・対応案・判断してほしいこと」。 1枚に内容を詰め込みすぎず、未確定事項を明記してください。
完成後は、数字の単位、集計対象、日付、表やグラフの見切れを確認します。「3枚目の説明を短く」「この比較を表に」と、場所を指定して直すと効率的です。
5.続ける仕事は「プロジェクト」にまとめる
プロジェクトは、関連するチャット、ファイル、指示、情報源をまとめる機能です。継続する仕事や、同じ資料から複数の成果物を作る作業に向いています。OpenAI公式:Projects and chats
ブログ運営なら、「ブログ記事制作」というプロジェクトを作り、読者像、文章の方針、参考資料をまとめておくと整理しやすくなります。
指示の例は次のとおりです。対象読者は30〜40代の会社員です。 専門用語には短い説明を付けてください。 効果や収益を保証する表現は避けてください。 記事には実際に試せる例を入れてください。
プロジェクト名は「仕事」より、「営業提案資料」「ブログ制作」「英語学習」のように目的が分かる名前がおすすめです。
新しい依頼でも、その回の目的や使う資料は明示しましょう。「このプロジェクトの資料のうち、添付した最新版を優先して」と伝えると、参照してほしい材料が明確になります。
6.画像作成と音声会話を使ってみる
ブログのアイキャッチを作る
画像生成では、新しい画像の作成に加え、参照画像を渡して編集や変換を依頼できます。OpenAI公式:Image generation「忙しい会社員のためのChatGPT活用術」というブログ記事の アイキャッチ画像を作ってください。 横長で、落ち着いた青と白を中心にしたデザイン。 デスクで資料を整理する人物を右側に配置し、 左側は後からタイトルを入れられる余白にしてください。 画像内の文字は不要です。
用途、縦横比、色、配置を指定すると、修正点を伝えやすくなります。生成された画像は、文字や細部を確認してから使いましょう。
声で考えを整理する
対応するデスクトップ環境のChatGPT Voiceでは、会話を通じてアイデアを考えたり、作業の進捗を確認したり、方向を変更したりできます。利用プランや提供状況による条件があります。OpenAI公式:ChatGPT Voice
活用例としては、プレゼンテーションの練習があります。これから3分間、企画の説明をします。 話し終わったら、分かりにくい点を3つ指摘してください。 その後、上司の立場から質問を1つずつしてください。
文章にする前の、まだ整理できていない考えを話す使い方も試してみてください。
7.外部アプリ連携で、必要な材料を集める
対応するプラグインを使うと、外部サービスの情報や機能をChatGPTの作業に組み込めます。使える操作は、プラグインと接続先によって異なります。OpenAI公式:Plugins
たとえば、接続したサービスが対応していれば、関連資料を探して会議の準備に使う、といった依頼が考えられます。接続したサービスから、指定した案件の資料を探してください。 明日の会議に向けて、決定事項と未決事項を整理してください。 参照した資料名を示し、情報が食い違う箇所を挙げてください。
最初は必要なサービスを一つ選び、接続画面で利用できる情報や操作を確認しましょう。会社の情報を扱う場合は、社内で認められたアカウントと利用範囲に合わせます。
8.繰り返す作業は「定期タスク」にする
定期タスクでは、決まったタイミングで作業を実行できます。対象プランのウェブ・モバイル環境では、対応するGmail、Slack、GitHubのイベントをきっかけに実行する機能も案内されています。OpenAI公式:Scheduled tasks
まずは時間を指定する依頼から始めると分かりやすいでしょう。毎週月曜日の午前7時、日本時間で、 直近1週間の宇宙・衛星・宇宙開発ニュースを5件まとめてください。 公式発表を優先し、日付、概要、仕事への示唆、出典を付けてください。 同じニュースの重複はまとめてください。
設定後は、タスク一覧で時刻、タイムゾーン、有効状態、実行結果を確認します。先に同じ依頼を通常のチャットで試し、内容を調整してから定期化する方法が公式ガイドでも推奨されています。
なお、パソコン内のファイルを使うローカルの定期作業では、パソコンの電源とアプリの起動が必要です。ウェブのタスクがパソコン内のフォルダーを直接使えるわけではありません。OpenAI公式:定期タスクの実行条件
9.今日から試すなら、この3つ
最初から全機能を覚える必要はありません。まずは、よく行う作業を一つ選びましょう。
- 文章を整える: 手元のメールや報告文を渡し、読者と長さを指定する。
- 材料を成果物に変える: メモやファイルから、比較表や会議資料を作る。
- 繰り返す仕事を整える: うまくいった依頼文をプロジェクトや定期タスクに生かす。
使い終わったら、「どれだけ早く出力されたか」だけでなく、「確認と修正にどれだけかかったか」も振り返ってみてください。次の依頼に必要な条件を一つ足すだけでも、自分の仕事に合った使い方に近づけます。
今日の最初の一歩は、作りかけの文章やメモを一つ渡し、「誰が、何のために使うものに仕上げたいか」を伝えることです。

